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赤ちゃんにも効果があるむし歯予防について

元来虫歯の原因菌は産まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には存在しません。ではどうして虫歯菌が増えるのかと言うと、母親をはじめとした周囲の大人から感染してしまう事が主な原因では無いかと言われています(これを母子伝播と言います)。つまり大人が虫歯菌を減らすことで赤ちゃんへの感染リスクを減らすことが出来ます。そのためにオススメするのは、虫歯リスクの把握(カリエスリスクテスト)、キシリトールガムの活用、フッ化物配合歯磨剤の使用です。


カリエスリスクは主に唾液を調べることなどにより概ね把握でき、大人のお口の中にどれくらい細菌が存在するのかや、虫歯のリスクはどのくらいなのかを確認できます。妊娠中でもカリエスリスクテストは可能すが、妊娠中に出来ない場合は赤ちゃんに虫歯菌の感染が起こりやすい1歳6ヶ月頃までに行うことをお勧めしています。


キシリトール100%ガム(歯科専売品)も虫歯菌の母子伝播の予防効果があると言われており、妊娠中から出産後の間にキシリトールガムを摂取した母親の子供は虫歯菌が見つかる確率が4分の1以下だったという研究もあります。またその予防効果は子供が2歳になるまで得られたことも報告されており妊娠中からキシリトールを摂取することがおなかの赤ちゃんの歯を守るのに役立つことがわかります。


フッ化物配合歯磨剤の使用のも虫歯予防にとても効果的です。2012年以降は母子健康手帳にもフッ化物の使用のチェック項目が追加され公的にその使用が勧められています。もしかしたら妊婦の方は赤ちゃんへの影響を気にされる方もいるかもしれませんが、成人のフッ化物の口腔内残留量は10%程度とされており、一日3回(2㎝ずつ)使用したとしてもその残留量は妊婦・授乳婦のフッ化物摂取基準の10分の1程度と基準よりもはるかに低いです。また胎児への移行時にはその量がさらに制限されるので安心してお使いいただけます。


周囲の大人が予防や治療を積極的にすることで、自分のお口の環境だけでなく子供のお口の環境も守ることが出来ます。みなさんで一緒に頑張りましょう。

歯科衛生士 中津留 彩

大分のインプラント|土屋デンタルクリニック

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